杉崎院長の
「ちょうど良い」話
女性獣医のライフプランの話
今や獣医師資格を取得される過半数の方は女性となりました。女性が活躍するシーンが増えることはとても喜ばしいことでありますが、女性だからこそ抱えがちな問題があります。
それは妊娠・出産・子育てによる、獣医師としてのキャリアがストップするライフステージが存在するこということです。
私も2人の子供がおり、子育てに携わることができることはとても幸せなことだと思っていますが、女性獣医師が子育てに入るとそのあとで活躍がしづらいと悩むケースも少なくないのも事実です。
仮に24歳で大学を卒業し、30歳前後で子育てのライフステージに入ったとすると、まだ獣医師としての「武器」が固まっていることの方が少ない中で獣医師としてのスキルアップが一時中断することになるので、その期間に友人達が成長を続けるのを見るとどうしても焦りが出てきてしまいます。
その時に、女性獣医師が自身のキャリアを諦めることが無いようにしたい。
そこで、女性が子育てのライフステージを経験されたとしても、その後も継続して獣医師として活躍できるよう「武器」を作っていただきたいと思っています。
例えば、当院に在籍するママ獣医師は、画像診断の分野について勉強を行っており、読影については彼女がアドバイスをすることが多く見られます。
このように、子育てのライフステージを経験されたのちでも、女性獣医師が活躍できる場と機会を提供する職場を目指しています。
なお、当院では満3歳になるまでのお子さんがいらっしゃる場合には、お子さん1人につき毎月3万円を育児支援金として支給し、子育て支援を行っています。
安心して働ける条件の話
1.人間関係
動物病院は、社員が1日中一緒にいるという特殊な職場です。
それだけに、社員同士が心を許すことができ、なんでも相談できる人間関係はとても重要だと考えています。
当院がアクティビティに力を入れているのは、そういった人間関係を築くことを目的としています。
歓迎会、忘年会、慰安旅行、スポーツ大会、釣り大会、季節に合わせたイベントなど、たくさんのイベントを行っているのですが、仕事では見れないその人の一面を理解することで、社員間の絆を深め、仕事にも活かしていただきたいです。
2.スキル
経験や日々の学びが蓄積されることで、自分の技術に自信がうまれ、飼い主様ならびにチームの力になれるようになり、安心して働けるようになると考えます。
当院では、経験は力、という想いが土台にあります。
まずは皆様が自信を持って仕事にあたっていただけるよう、一人一人の成長をサポートします。例えば、当院には新人教育のためのロードマップが用意されていますが、誰がどのスキルまで学んだのか、今はどういったことにチャレンジしているのか、ということを社員間で共有します。
これにより、「Aさんは、今◯◯を勉強しているから、その作業をお願いすることで経験を積ませよう」といった、病院全体での個人の成長を促進できる仕組みを整えています。
獣医師も看護師も就職後「幸せなライフイベント」があり、幸せな暮らしと仕事との両立が必要となる場面も多くあります。休職をしても、時短での勤務としても、「皆から必要とされるスキル」を作ることを私は応援しています。また、お子さんから「お父さん・お母さんのようになりたい」を思ってもらえるような働き方をいつも考えています。
3.勤務制度
動物病院でありがちな「お昼休憩が2,3時間ある」ことを当院では避け、昼食休憩の1時間を除いては勤務時間としています。これは「飼い主様の対応をしている時だけが仕事ではなく、事務作業や社員同士でのコミュニケーションを取る時間もお仕事」として捉えていただきたいという想いからです。
こういった、社員の目線から考えた働き方ができる制度を整えることで、皆さんが安心して働けるようにしたいと思っています。